研究論文
肝腫瘍の放射線治療患者の生活の質に対する水素水摂取の効果

肝腫瘍の放射線治療患者の生活の質に対する水素水摂取の効果

一言まとめ

肝腫瘍の放射線治療を受けている患者49名に水素水または対照水を6週間飲んでもらったところ、水素水を飲んだ群で放射線治療による酸化ストレスが軽減され、生活の質の低下も抑えられた。

3分で読める詳細解説

結論

水素水を飲むことで、放射線治療による生活の質の低下や酸化ストレスを和らげることができる。

研究の背景と目的

放射線治療はがんの主要な治療法の一つだが、健康な細胞へのダメージによる副作用があり、疲労感や生活の質の低下を招く。この副作用の多くは活性酸素種の発生による酸化ストレスが関係していると考えられる。一方、水素分子は選択的に細胞傷害性の酸素ラジカルを還元する抗酸化作用を持つ。そこで本研究は、放射線治療を受ける患者に水素水を飲んでもらい、生活の質(QOL)と酸化ストレスへの効果を調べることを目的とした。

研究方法

肝悪性腫瘍に対して放射線治療を受ける患者49名を対象に、無作為に水素水群と対照水群に割り付けた。放射線治療期間の6週間、1日あたり1.5-2リットルの水素水または対照水を飲んでもらった。

水素水は水素発生装置で作成し、水素濃度は0.55〜0.65 mMだった。QOLはQLQ-C30質問票で評価し、酸化ストレスは血中の酸化ストレス度と抗酸化力を測定した。

研究結果

  • 水素水群では、放射線治療によるQOLの低下が有意に抑えられた。特に食欲不振と味覚異常の症状が良好だった。
  • 水素水の摂取で、放射線治療による血中の酸化ストレス度上昇と抗酸化力低下が抑制された。
  • 腫瘍の治療効果には両群で差はなく、水素水は放射線治療の抗腫瘍効果を損なわなかった。
  • 水素水による肝機能や血液学的なパラメータへの悪影響は見られなかった。

Appendix(用語解説)

  • QOL(Quality of Life) : 生活の質。身体的・精神的・社会的に良好な状態。
  • 活性酸素種 : 細胞傷害性を持つ酸素原子を含む分子やフリーラジカル。
  • 酸化ストレス : 活性酸素種の産生と抗酸化力のバランスの崩れ。細胞障害や炎症を引き起こす。
  • QLQ-C30 : 癌患者のQOLを評価する調査票。European Organization for Research and Treatment of Cancer作成。

論文情報

タイトル

Effects of drinking hydrogen-rich water on the quality of life of patients treated with radiotherapy for liver tumors(肝腫瘍の放射線治療患者の生活の質に対する水素水摂取の効果)

引用元

Kang, K. M., Kang, Y. N., Choi, I. B., Gu, Y., Kawamura, T., Toyoda, Y., & Nakao, A. (2011). Effects of drinking hydrogen-rich water on the quality of life of patients treated with radiotherapy for liver tumors. Medical gas research1(1), 11. https://doi.org/10.1186/2045-9912-1-11

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