当サイト「すいかつねっと」が行っている製品評価の5大要素の1つである安全性。
全部で5つの評価項目があり、その中の1項目「電極の材質」を評価する理由や評価基準について解説します。
《この記事の執筆者》

当サイト「すいかつねっと」の運営者。水素の可能性に魅了され、日々独自に探求する水素健康アドバイザー。主に海外の論文をもとに水素を研究し、少しでも水素を活用して幸せになれればと情報を発信。
「電極の材質」を評価する理由
「電極の材質」は、吸入するガスの安全性を左右する重要な評価項目です。
一般的な水素吸入器は、電極に電気を流して水を電気分解することで水素を発生させます。この過程で、もし電極が腐食しやすい金属で作られていた場合、有害な金属イオンが溶け出し、発生したガスと一緒に体内に吸入されてしまうリスクがあります。
これは、有害物質が溶け出す鍋で調理したものを食べるようなもので、溶け出す有害物質がたとえ微小であったとしても、長期的に見ると健康への影響が懸念されます。
そのため、電極には極めて高い耐食性(腐食しにくさ)と安全性が求められます。当サイトでは、この「有害な金属が溶け出すリスクの低さ」を安全性の根幹と捉え、評価を行っています。
「電極の材質」の評価方針
評価方針は、電極に使用されている材質の「耐食性」と「生体安全性」を基準とします。
一般的に、金属イオンが溶け出すリスクが極めて低いプラチナ(白金)や、それをコーティングしたチタンが最も安全な素材とされています。それに次いで、医療用インプラントにも使用される医療用ステンレス(SUS316Lなど)が高い安全性を持ちます。
一方で、単に「ステンレス」としか記載がないものや、材質を「非公開」としているものは、安全性が確認できないため評価を厳しくしています。安全性に関わる情報を公開しないことは、それ自体が大きなリスクと判断します。
水素吸入器に使われる電極については、以下の記事で詳しく解説していますので、そちらもご参考ください。
>> 水素吸入器の電極を徹底解説!ステンレス vs チタン・プラチナ、どちらを選ぶべき?
「電極の材質」の評価基準と計算式
上記の評価方針に基づき、公表されている電極の材質に応じて、以下の基準でスコアを設定しています。
電極の材質 | 評価 | 正規化スコア |
---|---|---|
プラチナ(Pt) / チタン+Pt | 1.0 | |
医療用ステンレス (SUS316L等) | 0.8 | |
ステンレス (グレード不明) | 0.3 | |
非公開 / 不明 / その他金属 | 0.0 |
最も安全性が高いのは、金属溶出のリスクがほぼない「プラチナ(Pt)」またはそれをコーティングしたチタンです。これらを最高評価の1.0点としています。それに次いで、医療用インプラントにも使われる「医療用ステンレス(SUS316Lなど)」も安全性が高い素材ですが、プラチナに一歩譲る形で0.8点としています。
単に「ステンレス」としか記載がない場合は、耐食性の低いグレードである可能性も否定できないため、リスクを考慮し評価を0.3点と大きく下げています。そして、安全性の根幹に関わる材質を「非公開」にしている、またはリスクが懸念されるその他の金属を使用している場合は、信頼性が著しく低いと判断し、最低評価の0.0点としています。
「電極の材質」の評価計算式
この項目は計算式で算出するものではなく、メーカーが公表している電極の材質に基づき、上記のテーブルのスコアを直接割り当てるルールです。
「電極の材質」の評価及び安全性全体での評価は、以下のリンクで自動で算出していただけます。
>> 水素吸入器の安全性評価を算出するシート