一言まとめ
水素水を4週間与えたマウスでは、アトピー性皮膚炎の症状スコアが有意に改善し、経皮水分損失量の減少、血清TARC濃度の低下、皮膚へのマスト細胞浸潤の抑制、IL-1βとIL-33の減少が見られた。
3分で読める詳細解説
結論
水素水はアトピー性皮膚炎の症状を改善し、治療効果が期待できる。
研究の背景と目的
アトピー性皮膚炎は慢性炎症性皮膚疾患で、世界中の小児の5-20%が罹患している。酸化ストレスや炎症がその病態に関わることが示唆されており、抗酸化作用を持つ水素水に着目した。本研究ではマウスを用いて、水素水のアトピー性皮膚炎に対する効果とそのメカニズムを探ることを目的とした。
研究方法
軽度のアトピー性皮膚炎を自然発症するNC/Ngaマウスに、HW(水素水)投与群(n=11)とPW(精製水)投与群(n=9)に分け、それぞれ4週間自由飲水させた。症状スコア、経皮水分損失量、血清TARC濃度、皮膚での炎症性サイトカインの発現などを、治療前後で比較検討した。
研究結果
Appendix(用語解説)
論文情報
タイトル
Hydrogen water ameliorates the severity of atopic dermatitis-like lesions and decreases interleukin-1β, interleukin-33, and mast cell infiltration in NC/Nga mice(NC/Ngaマウスにおける水素水のアトピー性皮膚炎様病変の重症度改善およびインターロイキン-1β、インターロイキン-33、マスト細胞浸潤の減少効果)
引用元
Kajisa, T., Yamaguchi, T., Hu, A., Suetake, N., & Kobayashi, H. (2017). Hydrogen water ameliorates the severity of atopic dermatitis-like lesions and decreases interleukin-1β, interleukin-33, and mast cell infiltration in NC/Nga mice. Saudi medical journal, 38(9), 928–933. https://doi.org/10.15537/smj.2017.9.20807
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