一言まとめ
メトホルミンのみでは血糖コントロールが難しい2型糖尿病患者110名に、水素吸入を12週間併用した結果、血糖値や脂質代謝、体重、インスリン抵抗性などが大幅に改善し、副作用も低下した。
3分で読める詳細解説
結論
水素吸入はメトホルミンと併用すると糖尿病改善効果を高め安全性も向上する。
研究の背景と目的
2型糖尿病(T2DM)は世界的に増加している生活習慣病で、治療の中心となるメトホルミンなどの薬剤のみでは血糖管理が不十分な患者が多く存在する。特に肥満や高脂血症を伴う患者では、血糖や脂質の管理が困難であり、より効果的で副作用が少ない新たな治療方法が求められている。本研究は、メトホルミンのみでは血糖コントロールが困難な患者に対して、水素吸入療法を併用することによる有効性と安全性を明らかにすることを目的とした。
研究方法
研究結果
Appendix(用語解説)
- 2型糖尿病(T2DM): インスリンの作用が不十分な状態(インスリン抵抗性)や、インスリン分泌量の相対的不足によって起こる慢性的な高血糖状態を特徴とする代謝疾患。
- メトホルミン: 2型糖尿病の治療に広く使用される経口薬。肝臓での糖新生を抑制し、末梢組織でのインスリン感受性を高める。
- 糖化ヘモグロビン(HbA1c): 過去1〜2ヶ月間の平均血糖値を反映する指標。値が高いほど血糖コントロールが不良。
- HOMA-IR: インスリン抵抗性を評価する指標。値が高いほどインスリン抵抗性が強い。
- HOMA-β: 膵島β細胞の機能(インスリン分泌能)を評価する指標。値が低いほどβ細胞機能が低下。
- HDL: 善玉コレステロールと呼ばれ、血管壁からコレステロールを回収して肝臓へ運ぶ役割を持つ。
- LDL: 悪玉コレステロールと呼ばれ、血中のコレステロールを全身の細胞へ運ぶが、過剰になると血管壁に沈着し動脈硬化の原因となる。
論文情報
タイトル
Efficacy and safety of hydrogen inhalation therapy in type 2 diabetes mellitus patients inadequately controlled by metformin alone(水素吸入療法のメトホルミン単独療法で効果不十分な2型糖尿病患者に対する有効性と安全性)
引用元
Lin, G., & Ni, T. (2022). Efficacy and safety of hydrogen inhalation therapy in type 2 diabetes mellitus patients inadequately controlled by metformin alone. Advances in Clinical Medicine, 12(10), 9605–9612. https://doi.org/10.12677/acm.2022.12101389
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