水素水は、通常の水よりも水素分子(H₂)が多く溶けている水で、美容・健康への様々なメリットが注目を集めています。
一方で、水素水に対して、「信じてる人は頭おかしい」や「ただの水」といった不信感を持つ方も多いです。
無理もありません。過去には「ガンが治る」などの行き過ぎた誇大広告や、「そもそも水素が入っていない」製品が指摘されるなど、「怪しい」「嘘だ」と言われても仕方のない事実が数多くありました。
しかし、水素水は本当に「ただの水」であり、信じる価値のないものなのでしょうか?
この記事では、まず「頭おかしい」「ただの水」と言われる全7つの理由を徹底的に深掘りします。その上で、「科学的な視点ではどうなのか?」を解説し、過去の失敗を避ける最も合理的な水素の取り入れ方を解説します。
《この記事の執筆者》

当サイト「すいかつねっと」の運営者。3年前に水素の可能性に魅了され、日々独自に探求する水素健康アドバイザー。主に海外の論文をもとに水素を研究し、より多くの人が水素を活用して幸せになれればと情報を発信。
水素水が「頭おかしい」「ただの水」と言われる理由7つ

「水素水はただの水」と言われるの理由として、主に以下の7つが挙げられます。
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それぞれ詳しく解説します。
理由①:行き過ぎた誇大広告と妄信する人たち
「頭おかしい」と言われる最大の原因は、過去の行き過ぎた誇大広告とそれを信じていた人たちです。
かつてのブーム時には、一部の業者で「万病に効く」「ガンが治る」といった表現が横行。また、それを信じて、水素水を飲むだけならまだしも、知人や家族に積極的に勧めていた方も少なくありませんでした。
そういった背景あり、「怪しい」「宗教的だ」というイメージが定着し、水素水を信じている人に対して「頭おかしい」と感じてしまうようになったと言えます。
理由②:確固たるエビデンスが「未確立」である点
水素水の効果は、医薬品レベルの確固たる証拠(エビデンス)が「未確立」である点も大きな理由です。
世界中で研究は進められているものの、現時点では「絶対に効く」と断言できる段階ではありません。実際、2017年には、上述のような誇大広告を行っていた水素水生成器の販売業者に対し、「効果が立証されていない」という理由で、消費者庁から景品表示法違反(優良誤認)として措置命令が出された事例もあります。
この「まだ確立されていない」という事実が、「効果がないものを売るのは怪しい」「信じている人は非科学的だ」という批判につながっています。
理由③:国民生活センターの調査結果
2016年に国民生活センターが「市販品に水素がほとんど入っていない」という衝撃的な調査結果を発表したことも決定的でした。
消費者が「水素水」と信じて購入したものが、実際には水素が検出されない「文字通りの“ただの水”」だったケースが報告され、「水素水=嘘・詐欺」というイメージが広く浸透しました。
理由④:事業者が効果を「水分補給」と回答
上述の国民生活センターの調査における水素水販売業者の回答も、「水素水がただの水」とされる理由の1つです。
同調査における「水素水の飲用により期待できる効果は?」との質問に対して、「水分補給」が最も多い回答となっていました。つまり、水素水を飲んだとしても特段メリットは期待できず、ただの水と同じ「水分を補給する」ということしか効果はないと回答してしまったのです。
これは法律上の規制を避けるためだったと推測されますが、消費者からすれば「高いお金を払うのに、結局“ただの水”と同じ『水分補給』しか効果がないのか」と受け取られ、不信感を煽る結果となりました。
理由⑤:水素の「水に溶けにくく抜けやすい」性質
水素分子は宇宙一小さく軽いため、非常に水から抜けやすい性質を持っています。二酸化炭素が溶け込んだ炭酸水も時間が経てば、炭酸が抜けてただの水になりますが、それを更にスピードアップさせたようなイメージです。
また、水素はそもそも水に溶けにくい性質があり、常温・常圧では、水1リットルに対して1.6mgほどしか溶けません※。炭酸水の場合、室温(25℃)で水1リットルに対して1,000〜1,500mgほどの二酸化炭素が溶けるため、その差は歴然と言えます。
このように、「そもそも水に溶けにくく、その上すぐに抜けてしまう」という性質が、「飲む頃にはただの水になっている」という批判の核心的な根拠となっています。
理由⑥:見た目や味が普通の水と変わらない
水素ガスは無味・無臭・無色なため、水素水は見た目や味が普通の水とまったく区別がつきません。
人は見た目や匂い、味などの感覚を通じて食べ物や飲み物を判断する生き物なので、飲んでも「水」としか感じられない水素水に対して、ただの水と考えるのも無理はないでしょう。
理由⑦:科学的ではない水素水の化学式の使用
過去に一部業者が、水素水を「H4O」や「H14O」のような科学的にあり得ない化学式で宣伝していたことも原因です。
これは水素が豊富というイメージ表記だったようですが、化学の知識がある人から見れば「デタラメ」であり、「水素水=エセ科学(似非科学)」という印象を決定づける材料となってしまいました。
ちなみに、水素水は、「水に水素が溶けたもの」ですが、混合物であるため、上記のような1つの化学式で表すことはできません。食塩水も水と塩(NaCl)が混ざった混合物なので、1つの化学式では表せません。
科学的に見る「水素水はただの水ではない」2つの根拠

ここまで「ただの水」と言われる理由を見てきましたが、それらは過去の誇大広告や誤解、水素の「扱いにくさ」に起因するものでした。
では、科学的な視点で見るとどうでしょうか。「水素水がただの水」とは明確に異なる、2つの根拠を解説します。
その主な理由は以下の2つです。
- 世界的な医学誌が注目し、科学的な研究対象となっている
- 「水(H₂O)」とは別に、機能性を持つ「水素分子(H₂)」を含んでいる
それぞれ解説します。
根拠①:世界的な医学誌が注目し、研究が進められている
「水素水=怪しい・エセ科学」というイメージとは裏腹に、水素研究のキッカケは非常に権威のあるものです。
2007年、日本の研究者グループが「水素分子(H₂)は、体内で特に有害な活性酸素種を選択的に除去する」という内容の論文を、世界的な医学誌『Nature Medicine(ネイチャー・メディシン)』に発表しました。1)
もし水素が「ただの水」で何の効果も期待できないものなら、このような権威ある医学誌に論文が掲載されることはありません。
この発表を機に、水素の医療応用に関する研究が世界中で急速に進み、現在までに基礎研究・臨床研究を含め数百本以上の論文が発表されています。もちろん、全ての効果が医薬品のように「確立」されたわけではありません。しかし、これほど多くの科学者が真剣に研究を進めている対象である以上、「ただの水」と断じるのは早計と言えるでしょう。
根拠②:機能性を持つ「水素分子(H₂)」を含んでいる
「ただの水」の化学式はご存知の通り「H₂O」です。 一方、「水素水」とは、この「水(H₂O)」の中に、機能性を持つ「水素分子(H₂)」が物理的に溶け込んでいる状態を指します。
これは、水に二酸化炭素(CO₂)が溶けた「炭酸水」や、水に塩(NaCl)が溶けた「食塩水」と同じ「混合物」です。炭酸水や食塩水を「ただの水」とは呼ばないのと同じように、水素水も明確に「ただの水」とは異なります。
水に含まれる「水素原子(H)」と、水素水に溶けている「水素分子(H₂)」は、全くの別物です。根拠①で述べたように、この「水素分子」こそが、活性酸素にアプローチする可能性を持つとして研究されている成分なのです。
見た目や味が変わらなくても、通常の水には(ほぼ)含まれていない「水素分子」という成分を含んでいる時点で、両者は科学的に異なるものと言えます。
「ただの水」を避ける、おすすめの水素の取り入れ方

「水素水は頭おかしい」と言われる根本的な原因は、「水素が抜けてしまった“ただの水”」が流通していたことに尽きます。
では、どうすれば「ただの水」のリスクを避け、本当に水素分子(H₂)を取り入れられるのでしょうか?
答えはシンプルです。 「飲む直前に、高濃度の水素を自分で生成する」 これしかありません。
市販品と違い、目の前で水素を生成すれば「水素が抜けているかも」という疑念はなくなります。これこそが、過去の失敗から学んだ、最も賢く合理的な選択と言えます。
水素水が作れる水素吸入器がオススメ
水素水を自分で生成する方法はいくつかありますが、水素ガスを生成する水素吸入器を用いて水素水を作る方法が一番おすすめです。
「水素吸入器」が他の方法より合理的である理由は、以下の通りです。
- エビデンスの多い「水素吸入」で効率的に摂取できる
- 飲みたい分だけ、高濃度の水素水も作れる
(→水素が抜ける前に飲み切れる) - 水以外の飲料(お茶やコーヒーなど)にも水素を充填できる
このように、水素吸入と水素水生成の両機能を備えた水素吸入器は、まさに“水素分野の二刀流”。投打の両方で活躍する大谷翔平選手のように、1台で2つの健康習慣を支えてくれる存在です。
水素吸入について詳しくは、以下の記事もご覧ください。
>> 水素吸入の効果・安全性エビデンス【水素水との違いも解説】
>> 【一覧】水素水が作れる水素吸入器をチェックする
まとめ:水素水は「ただの水」ではなく、取り入れ方が重要
今回は、「水素水は頭おかしい」「ただの水」と言われる理由を深掘りしました。
その原因は、過去の誇大広告や「水素が抜けた製品」が流通したことにあり、あなたが「怪しい」と感じたのは無理もありません。
しかし、水素分子(H₂)自体は、「Nature Medicine」をキッカケに世界中で科学的に研究されている対象でもあります。重要なのは、過去のイメージに惑わされず、いかに「ただの水」を避けて合理的に水素を取り入れるかです。
この記事で紹介した「飲む直前に、自宅で自分で生成する」という方法が、その最も賢明な答えとなるでしょう。
水素水サーバーについては、こちらの記事も参考にしていただけます。













