水素水は、通常の水よりも分子状の水素(H₂)が多く溶けている水で、健康へのさまざまなメリットが期待されていることから注目を集めています。
一方で、「水素水はただの水!」といった批判の声を耳にすることもあります。
そう言われる背景には、国民生活センターの調査結果や、水素の性質への誤解、過去の一部業者の表現の問題など、さまざまな要因が絡んでいるのです。
では、水素水は本当に「ただの水」なのでしょうか?
本記事では、水素水が「ただの水」と言われる理由を整理しつつ、そうではない根拠や、科学的な視点からの反論についても詳しく解説していきます。さらに、水素水を効果的に摂取するための方法やおすすめの取り入れ方についても紹介しますので、水素水をこれから試してみようと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
《この記事の執筆者》

当サイト「すいかつねっと」の運営者。水素の可能性に魅了され、日々独自に探求する水素健康アドバイザー。主に海外の論文をもとに水素を研究し、少しでも水素を活用して幸せになれればと情報を発信。
水素水が「ただの水」と言われる理由6つ

「水素水はただの水」と言われるの理由として、主に以下の6つが挙げられます。
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それぞれ詳しく解説します。
理由①:国民生活センターの発表が影響
国民生活センターが2016年に発表した調査結果によると、対象となった市販の水素水の多くの製品で、パッケージに記載された水素濃度が確認できなかったと発表されています。
つまり、水素水の定義でもある「水素」を含んでおらず、文字通り「ただの水」となって売られていたのです。
この発表は、水素水ブームがなくなったきっかけにもなりました。
理由②:販売事業者が「水素水の効果は水分補給」と主張
水素水がただの水と言われる理由2つ目が、上記の国民生活センターの調査における水素水販売業者の回答です。
国民生活センターからの「水素水の飲用により期待できる効果は?」との質問に対して、事業者の回答で最も多かったのが「水分補給」となっていました。
つまり、水素水を飲んだとしても特段メリットは期待できず、ただの水と同じ「水分を補給する」ということしか効果はないと回答してしまったのです。
事業者が「水素水の効果は水分補給」と限定したのは、薬機法上の配慮からと見られます。そのため、製品に効果がないという意味では必ずしもありませんが、「ただの水と変わらない」という認識が広まる一因になった可能性があります。
理由③:水素分子の「抜けやすさ」という性質
水素水がただの水と言われる理由3つ目が、水素が「抜けやすい」性質を持つことにあります。
水素は宇宙一軽くて小さい分子であり、高い拡散性と透過性を持ちます。そのため、水の中に溶けてもすぐに空気中に抜け出して、なくなってしまうのです。
二酸化炭素が溶け込んだ炭酸水も時間が経てば炭酸が抜けてただの水になって行きますが、それを更にスピードアップさせたようなイメージです。したがって、かつては水素水だったとしても、時間と共に水素が抜けて「ただの水」になってしまうこともあるようです。
理由①で挙げた「市販の水素水に水素が含まれていなかった」という件も、こういった水素の性質によるものかもしれませんね。
理由④:水素水の化学式への誤解
水素水は、「水に水素が溶けたもの」ですが、この状態をひとつの化学式で表すことはできません。
たとえば水(H₂O)は、酸素原子と水素原子が結びついた明確な化学式を持ちます。しかし、水素水は「水(H₂O)」の中に「水素分子(H₂)」が物理的に溶け込んでいるだけなので、混合物として扱われ、H₂Oのようにひとつの式で表せないのです。
この「化学式で表せない」ことが、一部の人にとっては「構造的に特別な水ではない=ただの水では?」という誤解を生む原因になっています。
ちなみに、食塩水も水と塩(NaCl)が混ざった混合物なので、ひとつの化学式では表せません。しかし、食塩水はしょっぱいので「ただの水」とは思われにくいです。
過去には、水素水を「H4O」や「H14O」などの化学式として表示している業者がいましたが、これは正しい化学式ではありません。あくまでイメージ表記であった点は注意が必要です。
理由⑤:見た目や味が普通の水と変わらない
実は水素水の見た目や匂い、味は通常の水と変わりません。
水素ガスは無味・無臭・無色なため、通常の水と比べても見た目や匂い、味からは判断することができないのです。
人は見た目や匂い、味などの感覚を通じて食べ物や飲み物を判断する生き物なので、それらが通常の水と変わらない水素水をただの水と感じてしまうのも無理はありません。
理由⑥:水素水の効果はまだ立証されていない
水素水がただの水と言われる6つ目の理由が、水素水の健康メリットがまだ確立していない点です。
水素は、病気や体の不調の大きが要因の1つである「活性酸素」を除去する作用を持つことから、様々な健康メリットがあると期待されています。
水素水の健康効果に関する研究は進行中で、一定の効果が示唆される研究も存在します。ただし、確固たるエビデンスや健康への影響についての効果が立証されていないのも事実です。
そういった背景が、水素水はただの水と批判される要因になっています。
水素水が「ただの水」ではない理由

ここまで、水素水がただの水と言われる理由を見てきましたが、水素水はただの水ではありません。
その主な理由は以下の2つです。
- 通常の水とは異なる成分を含んでいる
- 世界的な科学誌で紹介され、研究が進められている
それぞれ解説します。
理由①:通常の水とは異なる成分を含んでいる
水素水は、通常の水(H₂O)に水素分子(H₂)が物理的に溶け込んだ水です。この点が、ただの水と大きく異なります。
水(H₂O)自体には水素原子が含まれていますが、水素水にはそれとは別に分子状の水素(H₂)が溶けており、これは抗酸化作用を持つ可能性のある成分です。
つまり、見た目や味は変わらなくても、「水素分子が溶けている」という点で、構成や機能において通常の水とは異なる性質を持っているのです。
理由②:世界的な科学誌で紹介され、研究が進められている
水素水に注目が集まるきっかけとなったのが、2007年に日本人研究者グループが発表した論文です。
この研究は、世界的に権威のある医学誌「Nature Medicine(ネイチャー・メディシン)」に掲載され、水素分子(H₂)が体内で発生する有害な活性酸素種(とくにヒドロキシラジカル)を選択的に除去する可能性を報告しました。
これをきっかけに、水素の医療応用に関する研究が急速に広がり、現在までに基礎研究・動物実験・臨床研究を含む数百本の論文が世界中で発表されています。
たとえば、神経疾患、代謝疾患、皮膚炎、疲労回復など、さまざまな分野で水素水の効果を検証する試みが続いています。
もちろん、すべての効果が確立されているわけではありませんが、科学的な関心が高く、研究が進行中である物質であることは間違いありません。
このように、多数の信頼できる科学的データが蓄積されつつある水素水を「ただの水」と断定するのは早計と言えるでしょう。
水素水を飲むなら自宅で作るのがおすすめ

ここまで、水素水が「ただの水」と言われる理由、そしてそうではない理由について解説してきました。
確かに、水素が十分に含まれていない水は、期待される効果が得られない可能性があります。そういった製品に費用を払い続けるのは避けたほうがよいでしょう。
このような「水素が抜けた状態のリスク」への対策として、自宅で水素水を作ることをおすすめします。
自宅で水素水を作ることのメリットとしては主に以下が挙げられます。
- 自分の好きなタイミングで作れる
- 飲みたい分だけ、無駄なく作れる
- 水素が抜ける前に、すぐ飲みきれる
- 水以外の飲料(お茶やコーヒーなど)にも水素を充填できる
自宅で水素水を作れば、新鮮な水素水をいつでも好きなだけ用意できるため、水素が抜けてしまう前に飲み切ることができます。
また、機種によっては水だけでなく、コーヒーやお茶など普段の飲み物にも水素を添加することが可能です。お茶やコーヒー自体にも健康メリットがあると言われているため、一石二鳥の摂取方法になります。
水素水が作れる水素吸入器がオススメ
自宅で水素水を作る方法としては、以下の2つが主な手段です。
- 蛇口に接続して電解水素水を生成する「水素水生成器」
- 水素吸入器の機能で水素水を作る方法
このうち、特におすすめしたいのが、水素吸入と水素水の両方に対応した水素吸入器です。
水素吸入器では、吸入によって水素水よりも高濃度かつ効率的に水素を体内に取り込めるだけでなく、飲用の水素水もその場で作ることができるので、吸入と飲用の“二刀流”が実現します。
水素吸入では、機種によっては1分間に水素水数十リットル以上に相当する水素を取り込め、より積極的に水素を活用したい方には最適な選択肢と言えるでしょう。
このように、水素吸入と水素水生成の両機能を備えた製品は、まさに“水素分野の二刀流”。投打の両方で活躍する大谷翔平選手のように、1台で2つの健康習慣を支えてくれる存在です。
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\水素吸入器でお悩みの方へ/
無料で相談するまとめ:「ただの水」ではない水素水を取り入れよう!
今回は、「水素水はただの水」と言われる理由や、そうではないと考える理由についてお伝えしました。
水素はその期待値からかなりの注目がされており、それに伴い悪徳業者が出てくるのも仕方のない部分ではあります。
そういったものに引っかからないように注意しながら、水素水を自宅で作ってぜひ取り入れていただけたらなと思います。「ただの水」ではない水素水を思いっきり楽しんでいきましょう。
水素水サーバーについては、こちらの記事も参考にしていただけます。