水素分子が多く溶けた水である「水素水」。
美容・健康効果が注目される一方で、「体に悪くない?」「副作用やデメリットは?」といった疑問をお持ちの方も多いです。
結論として、現在の研究では重大な副作用は報告されておらず、基本的には安全とされています。ただし、知っておくべき4つのデメリットや、飲む際に注意が必要な方(飲んではいけない人)もいます。
この記事では、水素水の副作用・デメリットに加え、水素水を避けるべき人の特徴と安全に活用する方法について解説します。この記事を読めば、水素水の負の側面を理解でき、賢く安全に活用するためのヒントが見つかるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
なお、水素水の効果や科学的根拠などについては、『水素水の「科学的根拠」とは?効果・選び方・飲み方を解説』で解説しています。
《この記事の執筆者》

当サイト「すいかつねっと」の運営者。3年前に水素の可能性に魅了され、日々独自に探求する水素健康アドバイザー。主に海外の論文をもとに水素を研究し、少しでも多くの人が水素を活用して幸せになれればと情報を発信。
水素水の副作用は?注意すべき「デメリット」4つ

冒頭でもお伝えした通り、これまでの臨床研究においても水素水が原因となる重篤な副作用は報告されていません。そのため、水素水の安全性は高く、「安全に使用できる」とされています。
ただし、副作用がない一方で、知っておくべき4つの「デメリット(注意点)」が存在します。
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これらを知らずに利用すると「思っていたのと違った」「体に悪いのでは?」と誤解してしまう可能性があります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
①飲み過ぎによる「水中毒」のリスク
これは水素水特有の問題ではなく、「水の飲み過ぎ」によるリスクです。
水素水自体の毒性は低いとされていますが、一度に大量に飲むと「水中毒」を引き起こす可能性があります。水中毒の主な症状として、めまい、頭痛、下痢、嘔吐などが挙げられます。
水素水の効果を期待して一度に大量摂取することは避けましょう。目安として、国際水素標準化協会では、「1日1リットル以下」の摂取を推奨しています。
②水素がすぐに抜けてしまう
水素は宇宙で最も軽く小さい分子であるため、非常に抜けやすい性質があります。
国民生活センターの調査によると、市販の水素水の場合、開封してから5時間で水素濃度は半減し、24時間後にはほとんど検出されなくなったと報告されています。
なので、水素水は開封後はできるだけすぐに飲み切り、適切に保存する必要があります。
③効果の立証はまだ発展途上である
水素水の健康や美容への効果は多くの研究が進められていますが、その多くはまだ「研究段階」です。
効果に関する大規模で質の高い臨床試験は限られており、「科学的根拠が確立している」とまでは言えないのが現状です。
そのため、効果を過大評価せず、あくまで「補完的な健康法の一つ」として捉えることが重要です。
④人によって下痢になる場合がある
水素水自体に副作用は確認されていませんが、体質や飲み方が合わない場合に下痢を引き起こすことがあります。
主な原因としては、水分の摂りすぎ(前述の水中毒に近い状態)や、体質に合わないこと(例:マグネシウムスティックで作った水が合わないなど)が考えられます。
水素水を取り入れ始める際は、少量から試し、万が一お腹が緩くなる場合は摂取を中断しましょう。
水素水と下痢の関係についてさらに詳しくは、以下の記事をご参考ください。
>> なぜ水素水を飲むと下痢になる?5つの原因と対策
水素水を飲んではいけない人は?

水素水自体は安全性が高く、基本的には安心して飲めます。
ただし、以下に当てはまる方は、飲む前に主治医に相談するなど注意が必要です。
- 腎機能に懸念がある方
- 薬を服用中の方
- 妊娠中・授乳中の方
- 乳幼児
腎機能に懸念がある方
腎不全などの疾患により、医師から水分の摂取量を厳しく制限されている場合は、水素水であっても自己判断で摂取を始めるべきではありません。必ず主治医に相談してください。
また、「還元水素水(アルカリイオン水)」は、水道水よりもカリウムなどのミネラルを多く含む場合があります。腎機能が低下している方には負担となる可能性があるため、避けた方が賢明です。
一部で、水素水が腎臓に悪いと言われることがありますが、これは誤解です。詳細は以下の記事で解説しています。
>> 【医師監修】水素水は腎臓に悪いは嘘?最新研究から見る真実と注意点
薬を服用中の方
水素水と薬との悪い相互作用(飲み合わせ)は報告されていませんが、薬を飲む際は浄水を使うようにしましょう。一般的に、お薬は浄水で飲むことを想定して作られているためです。
現在、特定の病気の治療を受けている方や、日常的に薬を服用している方は、念のため主治医に「水素水を飲んでも良いか」を確認しておくと安心です。
妊娠中・授乳中の方
現時点で、水素水が母体や胎児、乳児に悪影響を与えたという報告はありません。しかし同時に、この時期の飲用を積極的に推奨するだけの十分な安全性データも確立されていません。
「どうしても心配」という方は、かかりつけの産婦人科医に相談するか、この時期は飲用を控えるのが賢明です。
乳幼児
乳幼児は胃腸が未熟であることに加え、体のミネラルバランスが大人と異なります。
粉ミルクの調乳には、水素水ではなく「浄水(または湯冷まし)」を使用するようにしましょう。どうしても使いたい場合は、必ずかかりつけ医に相談してから飲ませるようにしてください。
水素水を安全・安心に取り入れる3つのコツ

ここまで解説したデメリットや注意点を踏まえ、水素水を安全に日々の生活に取り入れるための「3つのコツ」をご紹介します。
①摂取量は「1日1Lまで」を目安にする
最も大切なのは、適量を守ることです。
前述の通り、過剰摂取は「水中毒」のリスクに繋がります。国際水素標準化協会が推奨する「1日500ml〜1L」を目安にしましょう。
これはあくまで「水分補給の一部」として考え、食事中の水分や他のお茶などとのバランスを取りながら調整してください。
②「信頼できる製品」を選び「すぐに飲む」
2016年の国民生活センターの調査では、市販品の一部で「水素が含まれていない」または「表示より濃度が低い」製品が見つかりました。水素が入っていない「ただの水」を飲まないためにも、水素濃度が明確に記載されており、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。
また、水素は非常に抜けやすいため、「作りたて」「開けたて」が最も高濃度です。時間を置かずに飲み切ることを徹底しましょう。
当サイトの独自調査では、伊藤園の水素水には、しっかりと水素水が入っていることが確認できました。
③持病がある方や妊娠中の方は、まず医師に相談する
水素水は副作用がなく安全性が高いとされていますが、体調への影響がゼロとは断言できません。
特に「水素水を飲んではいけない人」で挙げた方や、現在治療中の方は、飲み始める前に必ず主治医に相談してください。
万が一、水素水を飲み始めて体調に異変を感じた場合は、すぐに飲用を中止し、医師に相談しましょう。
水素水のデメリットを解決する「賢い」摂取法

ここまで見てきたように、水素水には「飲み過ぎ」や「抜けやすさ」、「製品(水素濃度)の信頼性」などのデメリットがあります。
これらのデメリットを根本から解決し、より確実・効率的に水素を取り入れたい方には、「水素吸入器」の活用をおすすめします。
水素吸入器は水素ガスを発生させ、それを取り込む「水素吸入」のために使われるものですが、これをお勧めする理由は以下の通りです。
- 水素水より「短時間で大量に」摂取できる
わずか数分で水素水数十リットル分の水素分子を効率的に摂取可能です。 - 「先進医療」の実績があり信頼性が高い
水素吸入は「先進医療B」として承認された実績があり、医療現場でも活用されています。 - 「高濃度水素水」も作れ、一石二鳥
飲む直前に高濃度水素水も作れるため、「水素が抜ける」デメリットを解決し、吸入との使い分けも可能です。
「水素吸入」が具体的にどのようなものか、その効果や安全性、水素水との違いについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
>> 水素吸入の基礎!効果・安全性のエビデンスと始め方
まとめ:水素水のデメリットを把握し賢く活用しよう
本記事では、水素水の副作用やデメリット、注意すべき人について解説しました。
結論として、水素水に重篤な副作用は報告されていません。ただし、安全に活用するためには、以下の4つのデメリット(注意点)を理解しておくことが重要です。
- デメリット①: 飲み過ぎは「水中毒」のリスクがある
- デメリット②: 水素は非常に抜けやすい
- デメリット③: 効果の立証はまだ発展途上である
- デメリット④: 人によって下痢になる場合がある
特に腎機能に懸念がある方や妊娠中の方は、飲む前に主治医に相談しましょう。
これらのデメリットを解決し、より効率的・確実な方法を求める方には、先進医療の実績もある「水素吸入器」の活用もおすすめです。
水素水の正しい知識を身につけ、ご自身の生活に賢く取り入れていきましょう。















