「水素水を飲むと下痢になった…」
そんな経験はありませんか?
水素水を飲み始めたら、なぜか下痢の症状が出てしまったという方も少なくないようです。
水素水は抗酸化作用や抗炎症作用を持つことから、美容や健康維持の方法の1つとして期待が集まっています。
しかし、せっかく健康のために取り入れた水素水で体調不良が起きてしまっては、本末転倒ですよね。
そこで本記事では、水素水と下痢の関係について科学的な観点から解説し、快適に水素水を取り入れるための具体的な対策をご紹介します。この記事を読めば、水素水を健康的に活用する方法がわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
《この記事の執筆者》

当サイト「すいかつねっと」の運営者。水素の可能性に魅了され、日々独自に探求する水素健康アドバイザー。主に海外の論文をもとに水素を研究し、少しでも水素を活用して幸せになれればと情報を発信。
水素水で下痢になってしまう5つの理由
水素水を飲んで下痢になる理由として、以下の5つが考えられます。
- 飲みすぎによる水分過多
- 水素水の副作用
- 好転反応による一時的な症状
- 飲むタイミングの問題
- 体質との相性
これらはすべて「可能性」であり、確実にこれが原因だと断定できるものではありません。
ただ、これらのうちどれか1つ、または複数が重なって下痢が起きている可能性が高いです。
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
水素水で下痢になる理由①:
飲みすぎによる水分過多

最も考えられる原因は、単純に水素水または水分の摂りすぎです。
「効果を高めたい」という思いから、毎日数リットルも飲んでいる方がいらっしゃいますが、それが下痢の原因になっているかもしれません。
大量の水分を短時間で摂ると、腸が吸収しきれずに下痢を引き起こすことがあります。
水素水を飲む量の目安
含まれている水素濃度にもよりますが、水素水は1日に300ml〜1,000mlほどが目安とされています。
水素水以外の水分も摂取していると思うので、それらと合わせて1日の水分摂取量には気をつけておきましょう。
1日の水分摂取量の目安は体重1kgあたり30〜40mlで、体重60kgの人なら1,800〜2,400mlあたりを目安とすると良いでしょう。
>> 【権威も認める】1日に飲むべき水素水の量とは?濃度はどれくらいあればOK?
水素水で下痢になる理由②:
水素水の副作用

水素水による副作用で下痢が起きている可能性も考えられます。
これまでの数々の研究において、「水素水で下痢になる」という報告は見当たりません。
したがって、副作用の可能性は低いと考えられますが、水素水の作用機序やメカニズムなどはまだ完全に解明されていない部分もあり、可能性がゼロとは言い切れません。
実際、慢性的な下痢や便秘に悩む過敏性腸症候群(IBS)患者は健常者と比較して、絶食時の呼気中水素濃度が高かったという研究報告もあります。1)
外部からの水素摂取との関連性は不明ですが、その可能性もゼロではないことは頭に入れておいても良いでしょう。
そのほか、水素水のデメリットなどについては以下で詳しく解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。
>> 【水素水の真実】副作用はある?デメリットを徹底解説!知っておきたい安全な取り入れ方
水素水で下痢になる理由③:
好転反応による一時的な症状

水素水による下痢は、体内の「好転反応」の可能性もあります。
水素は体内の悪玉活性酸素と結びつくことで、無害な水になり体外に排出されるとされています。
この作用により様々な恩恵が期待されているわけですが、その過程で下痢という好転反応が起こっているのかもしれません。
ただし、デトックスによる下痢は科学的に完全に証明されているわけではありません。一つの可能性として頭に入れておく程度で良いでしょう。
水素水で下痢になる理由④:
飲むタイミングの問題

水素水と下痢の関係は、「勘違い」かもしれません。
多くの方は、疲れを感じたり、ストレスが溜まったりしたときに水素水を飲むことが多いでしょう。このようなとき、体は既に不調のサインを出していることがあります。
過度なストレスや慢性疲労がある状態では、胃腸の調子も崩れがちです。そのタイミングで水素水を飲むと、水素水が原因だと思い込んでしまうこともあるのです。
水素水で下痢になる理由⑤:
体質との相性

どんなに良いものでも、人によって合う合わないがあります。水素水を飲むと必ず下痢になるという方は、そもそも体質が合っていないのかもしれません。
これは体質の問題なので、当てはまる方は一定数いるでしょう。
また、純粋な水素だけでなく、ミネラルなど他の成分が添加されている水素水もあります。それらの成分に反応している可能性も考えられます。
体に合わないと感じたら、無理して続ける必要はありません。別の健康法を探してみるのも一つの選択肢かと思います。
>> 【どっちが良い?】水素水と水素吸入の違いとメリット・デメリットを解説
「水素水を飲むと下痢になる」を確かめる方法

水素水を飲むと本当に下痢になるのかを確かめる方法は、いくつかあります。
少し手間がかかりますが、以下のような方法で確かめられます。
- 毎日の体調や食事を記録する
- 水素水を飲む日と飲まない日をランダムで作る
- 水素水を飲んだ日だけ下痢になれば、水素水が原因と判別できる
少し具体的に説明しますと、まず1週間ほど毎日の体調や出来事(特にストレスが溜まるようなことが起こったかなど)、食事の内容や時間を記録します。
それをベースラインとして、2週目に水素水を飲む日と飲まない日をランダムで決めます(サイコロで偶数の目が出れば水素みたいな決め方でOK)。
その結果、水素水を飲んだ日に下痢になることが頻発しているようであれば、水素水が原因であると疑えます。
ただし、毎日の記録も照らし合わせて、下痢になる日に共通する出来事や食事内容などがないかも確認する必要があります。
その上で水素水以外に特に共通するようなことがなければ、何かしらの理由で水素水が下痢をもたらしていると考えられます。
【注意事項】自己判断での検証には限界があるため、体調に異変を感じた場合は医師や専門家に相談することをおすすめします。
水素水を飲んで下痢にならないようにする対策方法

水素水を摂取した際に下痢や消化不良といった症状が出る場合、いくつかの対策を試すことで改善できる可能性があります。
以下に、水素水を飲んで下痢にならないようにする(症状を和らげる)方法をご紹介します。
対策1:摂取量を調節する
水素水を一度に大量に飲むと、消化器系に負担がかかりやすくなります。
初めて飲む場合や敏感な方は、少量から始めて徐々に量を増やしていきましょう。一日の摂取量を小分けにして飲むのも効果的です。
また1日のうちで水分の過剰摂取にならないように気をつけましょう。
対策2:常温またはぬるめで飲む
キンキンに冷えた水素水を飲むと、胃腸を刺激して下痢を引き起こす可能性があります。
常温か、少し温めてから飲むことで、胃腸への負担を軽減できます。
対策3:空腹時を避ける
空腹時に水素水を飲むと、胃腸が過敏に反応することがあります。
食事の直後や、軽く食べ物を摂った後に飲むようにすると、消化がスムーズになり下痢を予防できます。
対策4:信頼できる製品を使う
品質の低い水素水には、不純物や添加物が含まれている可能性があります。
信頼性の高いメーカーやブランドの製品を選ぶことで、安全性を高められます。
また、水素が含まれていないような粗悪品もあるので、そういった観点からも信頼できる製品を選ぶことをお勧めします。
>> 【キッカケは2つ】水素水ブームが無くなった理由とは?真実を徹底解説
対策5:徐々に体を慣らす
新しいものを体に取り入れるときは、体が慣れるまで時間がかかることがあります。
特に、水素水を取り入れてからまだ間もない方は、数日から数週間かけて少量ずつ摂取し、体の反応を見ながら増やしていくと良いでしょう。
より効率的に水素を摂取するなら水素吸入がおすすめ

水素水は水素を摂取する手段の1つとして様々な研究が行われ、効果的な方法と考えられています。
しかし、水素ガスを吸う水素吸入であればより効率的に水素を取り込むことができます。
例えば、毎分100mlの水素ガスを1時間吸入すれば、500mlの水素水540本分の水素を摂取することができると言われています。
また、水素吸入は2016年に先進医療Bとして承認された過去があり、最近では水素水よりも臨床応用の可能性が期待され注目を集めています。
水素吸入器を使って水素水を作れたりもしますので、水素吸入についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事や当サイトをご活用ください。
>> 水素吸入に期待されている効果一覧
>> 水素水が作れる水素吸入器一覧
基本的なことからマニアックな内容まで、水素吸入についての様々な情報を提供しています。
まとめ:水素水で下痢にならないようにうまく活用しよう
水素水を飲むことで下痢になる理由は、過剰な摂取量や飲むタイミング、体質によるものなど、さまざまな可能性が考えられます。しかし、基本的には水素水は安全性が高く、多くの方に健康効果が期待され注目を集めている飲み物です。
もし水素水を飲んで下痢などの症状が出た場合は、まず摂取量を調整したり、飲むタイミングを見直してみましょう。少量から始めて体を慣らす、常温で飲む、空腹時を避けるなどの対策で症状が改善することがあります。また、体調や食事内容を記録し、水素水との関連性を確認することで、原因を特定しやすくなります。
それでも症状が続く場合や不安がある場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。正しい方法で水素水を取り入れ、自分の体に合った健康習慣を築いていきましょう。
参考文献
- Kumar, S., Misra, A., & Ghoshal, U. C. (2010). Patients with irritable bowel syndrome exhale more hydrogen than healthy subjects in fasting state. Journal of neurogastroenterology and motility, 16(3), 299–305. https://doi.org/10.5056/jnm.2010.16.3.299