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水素吸入は「水素のみ」か「水素酸素混合」か?おすすめと判断基準

水素吸入は「水素のみ」か「水素酸素混合」か?おすすめと判断基準

水素吸入器を選ぶ際に「”水素のみ”と”水素酸素混合”のどちらが良い?」と疑問を持つ方が多いです。

当サイトにも、この質問がお問い合わせで多く寄せられています。

そこで本記事では、水素吸入器の「水素のみ」と「水素酸素混合」の違いから、どちらを選べば良いかを判断するための基準を解説します。あなたにぴったりの水素吸入器を見つけるために、ぜひ最後までご覧ください。

《この記事の執筆者》

「水素のみ」と「水素酸素混合」の3つの違い

水素吸入器は、水を電気分解して水素を発生させますが、そのガスの排出方法は2つの種類があります。

1つが「水素のみ」を排出するタイプ、もう1つが「水素と酸素が混合」で排出されるタイプです。

それぞれの違いを見ていきましょう。

ここでの「水素酸素混合ガス」は、俗に言う『HHOガス』ではありません。

違い①:排出するガスの組成

まず、根本的な違いとして、排出されるガスの成分の違いがあります。

「水素のみタイプ」では、そのまま水素のみが排出されます。そのため、水素濃度の表記では99.99%などで表されることが一般的です。

一方の、「水素酸素混合タイプ」では、水素と酸素が混じったガスを排出します。水を電気分解すると水素と酸素が2:1の割合で発生するため、それをそのまま排出して水素濃度約66.7%、酸素が約33.3%となっていることが一般的です。

なお、一部の製品では、発生した水素を空気で希釈し、水素濃度を2〜4%に抑えて排出するタイプもあります。これも、「水素酸素混合タイプ」に分類されます。

違い②:爆発時のリスク

水素は、濃度4〜75%の間で爆発を起こす危険のある物質のため、取り扱いには注意が必要です。

しかし、「爆発」と一言で言えど、その濃度やガス量、環境などによってその威力等が大きく異なります。

一番強い爆発が起こるとされるのが、水素と酸素がちょうど「2:1」の比率で存在するガスです。これは「爆鳴気(ばくめいき)」と言われ、点火すると大きな爆音とともに爆発し、多量の熱と水蒸気を発生させます。

実際に水素酸素ガスに点火した際に、どの程度の爆発を起こすのかを示す動画が参考になります。

《▼水素酸素ガスが爆発した場合▼》

そのため、万が一爆発した際に、水素のみの場合よりも水素酸素混合ガスの方が、被害のリスクが高いと考えられます。ただし、一般的な水素吸入器を使用する上で、水素濃度が爆発濃度(4〜75%)に達することは稀であり、第三者機関による実験では、極小空間でも水素濃度が1%以上にならない事が立証されています。1)

どちらのタイプも適切な使用方法(引火元を断つなど)を守れば、基本的には安全に使用できますので、その点はご安心ください。あくまで、爆発した場合のリスクの話です。

水素吸入と水素爆発については、「水素吸入器で水素爆発する条件とさせないためのポイント4つ」で解説しています。

【補足】水素濃度が99%など高い場合は爆発しない

実は、水素は「濃すぎても」「薄すぎても」爆発しません。爆発するのは、空気中の水素濃度が4〜75%の範囲にある時だけです。

以下の動画では、水素濃度が99%以上の高濃度水素に火を近づけていますが、すぐには爆発しません。これは酸素が不足しているためです。

しかし、時間が経つと水素が拡散し、周囲の空気と混ざります。水素濃度が爆発範囲(4〜75%)に入った瞬間に爆発が起こります。

つまり、水素吸入器から出る高濃度の水素そのものは、引火元を近づけない限り安全に扱えるということです。

違い③:得られる効果の違い(仮)

現時点では、「水素のみ」と「水素酸素混合」のどちらがより効果的かを直接比較した質の高い研究はまだ存在していません。そのため、今後の解明が期待される点として、(仮)としています。

今のところ、それぞれで良好な結果が示されており、一概にどちらが良いとは言えないのが現状です。いくつか、それぞれのタイプの水素吸入を用いた研究結果をいくつかまとめてみました。

異なる水素吸入における研究報告
  • 「水素のみ」の研究報告
    • 透析患者の倦怠感の消失、QOL改善、酸化ストレスや炎症が低減された2、3)
    • COVID-19患者の身体機能と呼吸機能を安全かつ効果的に改善した4)
  • 「水素酸素混合」の研究報告
    • 頭頸部がん患者の放射線化学療法において安全に急性副作用が抑えられた5)
    • 2型糖尿病患者に治療薬(メトホルミン)と併用し、治療効果が向上した6)
    • トレーニング前に行うことで、激しい運動による酸化ストレスと炎症を軽減した7)

このように、対象としている疾患や病状などは異なりますが、どちらのパターンでも期待の持てる研究結果が出ています。

しかし、可能性として、どちらかの方がより高い効果を持つ可能性は十分にあります。今後の比較研究が待たれるところでしょう。

参考までに、当サイトで紹介している水素関連の研究報告の中では、「水素酸素混合」タイプの水素吸入が用いられることが多い印象です。

「どちらを選べばいいの?」迷ったときの4つの判断基準

上述したように、効果の違いについては現状まだはっきりとしていないため、どちらを選ぶべきとはっきり言える状況ではありません。

水素吸入器の中には水素と酸素を別々に排出し、「水素のみ」と「水素酸素混合」の両方を使い分けられるタイプがあります。このような機器なら、今後どちらかの優位性が科学的に明らかになった際にも柔軟に対応できるので、迷った場合はこのタイプがおすすめです。

一方で、どちらか一方のタイプしか選べない機器も多く存在します。そうした場合の判断基準として、以下の4つのポイントを参考にしてください。

基準①:【最重要】水素発生量で選ぶ

どちらのガスタイプを選ぶかよりも重要なのが、「水素の発生量」です。

これは、1分間にどれだけの水素ガスを生成できるかを表す数値で、「ml/分」という単位で表記されます。

水素吸入において最も重要なのは、どれだけの水素を効率的に取り込めるかという点です。研究で効果が報告されている水素量を参考に、当サイトでは毎分200ml以上生成できる機器を推奨しています。

購入を検討する際は、「水素のみ」か「水素酸素混合」かというガスの種類だけでなく、まずこの水素発生量を必ず確認するようにしましょう。

基準②:吸入感で選ぶ

水素酸素混合タイプは、水素ガスと酸素ガスが一緒に排出されるため、水素のみのタイプよりもガスの総量が多くなります。同じ水素発生量であれば、単純計算で約1.5倍の流量になります。

そのため、鼻から吸入したときに「吸っている」という実感をより強く感じられます。

水素吸入は無色無臭のため「何も吸っている感覚がない」という声も多く聞かれます。吸入している実感を重視する方には、水素酸素混合タイプがおすすめです。

基準③:高純度・高濃度で選ぶ

「水素ガスのみ」を排出している機器は、電気分解で生成された純粋な水素のみを排出しています。

そのため、水素純度や水素濃度はほとんどの場合99.99%と非常に高く、ピュアな水素のみを取り込むことができます。

不純物の混入リスクを最小限に抑えたい方には、水素のみのタイプをおすすめします。ただし、念のため排出ガスの分析結果が公開されているか確認しておきましょう。

補足:「水素のみ」を選ぶ場合の注意点

水素のみの吸入を選ぶ際は、高流量で吸入すると酸欠のリスクが高まるため注意が必要です。

特に高齢者や呼吸器疾患のある方は、そのリスクが高まります。水素のみの高流量(毎分2,000ml以上)で吸入を行う場合は、体調の変化に気を配りながら慎重に進め、不快感や異変を感じたらすぐに中止してください。

安全に水素吸入を続けるためには、無理をせず、自分の体に合った方法で実践することが重要です。

なお、水素酸素混合ガスの場合は、高流量であっても酸欠に陥るリスクは低いと考えられています。

基準④:予算で選ぶ

水素吸入器は、しっかりとした性能の機器だと安くても数十万円、高価なものだと数百万円以上します。

購入を検討する際は、初期費用だけでなく、使用していく上でかかる電気代・水代・メンテナンス費用を含めた総合的なコストを比較することが大切です。

当サイトでは、機器を選んで使用時間を入力するだけで年間コストを簡単に見積もれるツールを無料で提供していますので、ぜひご活用ください。
>> 水素吸入器のコストをシミュレーションする

気になっている機器の長期的なコストを比較する際にお役立てください。

排出ガスの種類以外の水素吸入器の選びの重要ポイント

水素吸入器を選ぶ上で、排出されるガスの種類以外にも、確認しておくべき重要なポイントがいくつかあります。

上述の判断基準と合わせて、一緒に確認しておきましょう。

水素吸入器選びのポイント
  • 安全性
    排出ガスの成分分析を公表しているか、電気的安全性を示す「PSEマーク」を取得しているか、など
  • 保守性
    自分で簡単にメンテナンスできるか、部品交換の頻度は十分に長いか、など
  • 信頼性
    導入実績やサポート体制がしっかりしているか、など

これらのポイントについて、詳しくは別記事「水素吸入器の選び方で失敗しないための重要ポイント9つ」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

知っておきたい!水素吸入器を最大限活用するためのヒント

最後に、水素吸入器を購入した後の「効果を最大限に高めたい」という方のためのヒントをお届けします。

まず、何よりも大切なのは、「継続すること」です。どちらのタイプの機器を選ぼうが、同じことです。ダイエットと同じで、水素吸入を1、2日やったところで劇的に何かが変化するわけではありません。

毎日継続的に取り入れていくことで、徐々に違いや効果を実感するようになります。

それを踏まえて、より効果的に取り入れる方法について簡単に解説していきます。

吸入する時間と頻度は?

理想は、毎日1時間以上は取り入れたいところです。特に疾患の治療補助として活用する場合は、それ以上の時間行っても良いでしょう。

健康維持や美容の場合は、もう少し緩く30分や2日に1回などでも良いかもしれません。

目的別の推奨頻度やその根拠については、「水素吸入の頻度は「毎日1時間以上」が理想!目的別の推奨頻度」で解説していますので、あわせてご覧ください。

その他、水素吸入器をより効果的に活用するためのヒントについては、「水素吸入を始めた人が最大限活用するためのポイント」にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

まとめ:水素と酸素が別で排出される機器が無難

今回は、水素吸入器の「水素のみ」と「水素酸素混合」の違いおよび迷った際の判断基準を解説しました。

どちらが効果的か、科学的に示されていない現状では、水素と酸素が別で排出される機器を選んでおくのが無難と言えそうです。

一方で、どちらか選ぶ必要がある場合は、水素発生量や総合的なコストなど様々な点で比較し、選ばれるのが良いでしょう。

どちらのタイプを選ぶにしても、最も大切なのは「毎分何mlの水素を吸入できるか」という水素発生量と、「継続して使用すること」です。

ぜひ、あなたの目的や予算にぴったりの水素吸入器を見つけて、健康で豊かな毎日を過ごしてください。

参考文献
  1. https://helixj.co.jp/control/pdf/%E9%98%B2%E7%81%AB%E5%AE%89%E5%85%A8%E6%80%A7%E8%A9%95%E4%BE%A1%E5%AE%9F%E9%A8%93.pdf
  2. Nakazawa, R., Nagami, S., Nozaki, H., Yataka, M., Akiyama, K., Uchino, T., & Azuma, N. (2025). Fatigue disappearance in hemodialysis patients by dual approach with hydrogen gas inhalation and hydrogen-enriched dialysate: two case reports. Medical gas research15(1), 122–123. https://doi.org/10.4103/mgr.MEDGASRES-D-24-00024
  3. Sokawa, S., Matsuura, A., Suga, Y., Sokawa, Y., Kojima, T., & Nakamura, H. (2021). Reduction of oxidative stress and CRP levels in hemodialysis patients by hydrogen gas inhalation. Toseki Kaishi54(9), 433–439. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/54/9/54_433/_pdf/-char/ja
  4. Botek, M., Krejčí, J., Valenta, M., McKune, A., Sládečková, B., Konečný, P., Klimešová, I., & Pastucha, D. (2022). Molecular Hydrogen Positively Affects Physical and Respiratory Function in Acute Post-COVID-19 Patients: A New Perspective in Rehabilitation. International journal of environmental research and public health19(4), 1992. https://doi.org/10.3390/ijerph19041992
  5. Chitapanarux, I., Onchan, W., Chakrabandhu, S., Muangwong, P., Autsavapromporn, N., Ariyanon, T., Akagi, J., & Mizoo, A. (2024). Pilot Feasibility and Safety Study of Hydrogen Gas Inhalation in Locally Advanced Head and Neck Cancer Patients. OncoTargets and therapy17, 863–870. https://doi.org/10.2147/OTT.S478613
  6. Lin, G., & Ni, T. (2022). Efficacy and safety of hydrogen inhalation therapy in type 2 diabetes mellitus patients inadequately controlled by metformin alone. Advances in Clinical Medicine12(10), 9605–9612. https://doi.org/10.12677/acm.2022.12101389
  7. Zhao, Y., Li, C., Zhou, S., Xu, Z., Huang, X., & Wen, L. (2024). Hydrogen gas inhalation prior to high-intensity training reduces attenuation of nitric oxide bioavailability in male rugby players. PeerJ12, e18503. https://doi.org/10.7717/peerj.18503
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