コラム
水素吸入器の保守性評価:「電解槽の寿命」編

水素吸入器の保守性評価⑤:「電解槽の寿命」編

当サイト「すいかつねっと」が行っている製品評価の5大要素の1つである保守性。

全部で6つの評価項目があり、その中の1項目「電解槽の寿命」を評価する理由や評価基準について解説します。

《この記事の執筆者》

「電解槽の寿命」を評価する理由

電解槽は、水を電気分解して水素を発生させる、水素吸入器の「心臓部」とも言える最重要パーツです。

この電解槽にも寿命があり、交換が必要になった場合、修理費用は非常に高額になる傾向があります。具体的には数万円〜十数万円程度が一般的な電解槽の交換費用になります。

したがって、電解槽の寿命は、その機器をどれだけ長く、安心して使い続けられるかを示す「製品寿命」そのものに直結します。当サイトでは、この点を保守性における極めて重要な評価指標として設定しています。

ちなみに、電解槽の寿命はその時間が過ぎたら使えなくなるのではなく、水素生成量が減っていきます。なので、表示されている水素量の発生を保証する期間といえます。

「電解槽の寿命」の評価方針

評価方針はシンプルに、「電解槽の寿命時間」が長いほど高く評価し、短いほど低く評価します。

メーカーが寿命を公表していない製品については、長期的な利用の目安が立てられず、ユーザーにとって大きなリスクとなるため、評価を0とします。

「電解槽の寿命」の評価基準と計算式

評価基準は、まず「1,000時間」を最低ライン(スコア0.2)としています。これより短い場合は、長期利用には適さないと判断します。

そして、一般的な電解槽の寿命の下限「3,000時間」を中間点(スコア0.5)として設定しました。

最高評価(スコア1.0)の基準は「7,000時間」です。これは、毎日2時間使用しても9年半以上もつ計算となり、長寿命であると言えるためです。

電解槽の寿命とスコアの目安は以下の通りです。

電解槽の寿命評価正規化
7,000時間以上
5.0
1.0
3,000時間
3.0
0.5
1,000時間以下
1.8
0.2
記載なし/開示なし
1.0
0.0

スコアはこれらの基準点の間を滑らかに変動するように、2段階の直線的な計算式を用いて算出します。寿命が長くなるにつれて、1,000時間の0.2から3,000時間の0.5へ、そして7,000時間の1.0へとスコアが上昇していきます。

稀に7,000時間を大きく超える超長寿命の電解槽があり、そういった場合は評価ポイントを少し加算します。

「電解槽の寿命」の評価計算式

上記のロジックを反映した計算式は以下の通りです。

=IF(X<=1000, 0.2, 
    IF(X>=7000, 1, 
        IF(X<=3000, 
            0.2 + (X - 1000) * (0.5 - 0.2) / (3000 - 1000), 
            0.5 + (X - 3000) * (1 - 0.5) / (7000 - 3000)
        )
    )
)

※上記の式のXに、各機器の電解槽の寿命(時間)が入ります。

以下のシートを使えば、電解槽寿命の評価及び保守性全体での評価を自動で算出していただけます。
>> 水素吸入器の保守性評価を算出するシート

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