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研究報告

水素吸入による酸化ストレスおよびCRPの低減

Reduction of oxidative stress and CRP levels in hemodialysis patients by hydrogen gas inhalation(水素ガス吸入法による透析患者の酸化ストレスおよびCRPの低減)
血液透析患者6名に2週間の水素吸入治療を行ったところ、酸化ストレスが433から395 U.CARRに、CRPが1.05から0.61 mg/dLに減少し、治療中止後も効果が持続した。

3分で読める詳細解説

結論

水素吸入は透析患者の酸化ストレスとCRPを安全に低減し、治療中止後も効果が持続する。

研究の背景と目的

血液透析では血液が透析回路や透析膜、透析液と接触するため血中の活性酸素種が増加し、同時に血液から抗酸化物質が除去されるため、透析患者は慢性的に酸化ストレスが高い状態となっている。この酸化ストレスは透析患者の炎症反応を亢進し、さまざまな合併症の発症や重篤化との関連が指摘されている。本研究は、水素吸入法による水素ガスの摂取が透析患者の酸化ストレスに及ぼす影響を検討することを目的とした。

研究方法

  • 対象者
    • そうかわ透析シャント腎クリニックの血液透析患者6名(男性4名、女性2名)
    • 平均年齢66.8歳(55~77歳)
    • 平均透析歴12年7か月
  • 介入方法
    • 水素ガス:ガス量500 mL/min、水素濃度99.99%
    • 吸入方法:鼻腔カニューラを介して吸入
    • 実施時間:透析開始の5~10分前に開始し、透析終了後も5~10分間継続
    • 実施期間:透析機会6回(2週間)連続
  • 評価方法
  • 酸化ストレス:d-ROMs(活性酸素代謝物)を測定
  • 抗酸化力:BAP(生物学的抗酸化力)を測定
  • 炎症指標:CRP(C反応性蛋白)を測定
  • 測定タイミング:透析開始時と終了時

研究結果

  • 主要な結果
    • 酸化ストレス(d-ROMs):433 U.CARRから395 U.CARRに減少(p<0.001)
    • CRP:1.05 mg/dLから0.61 mg/dLに減少
    • 水素吸入中止後も効果は持続し、酸化ストレスは349 U.CARRまで減少
    • CRPも0.42 mg/dLまで継続的に減少
    • 抗酸化力(BAP)については有意な変化は認められなかった
    • 酸化ストレス(d-ROMs)とCRP値の間には、強い正の相関関係が認められた (R2=0.831)。
  • 安全性
    • 深刻な副作用は見られなかった
    • 水素吸入に対する自覚症状もなく、患者の負担は少なかった
    • 研究途中での脱落者はいなかった
  • 研究の限界
    • 対象者数が6名と少数であることが主な限界として挙げられる。また、抗酸化力については水素吸入の影響が認められなかった点についても言及されている。

Appendix(用語解説)

  • 酸化ストレス: 体内で活性酸素種が過剰に産生され、抗酸化機能とのバランスが崩れた状態。細胞や組織にダメージを与える
  • d-ROMs: 活性酸素代謝物の略称で、体内の酸化ストレスの程度を測定する指標
  • BAP: 生物学的抗酸化力の略称で、体内の抗酸化能力を測定する指標
  • CRP: C反応性蛋白の略称で、体内の炎症反応の程度を示す血液検査項目
  • 血液透析: 腎機能が低下した患者の血液を体外に取り出し、人工腎臓で老廃物や余分な水分を除去する治療法

論文情報

タイトル

Reduction of oxidative stress and CRP levels in hemodialysis patients by hydrogen gas inhalation(水素ガス吸入法による透析患者の酸化ストレスおよびCRPの低減)

引用元

Sokawa, S., Matsuura, A., Suga, Y., Sokawa, Y., Kojima, T., & Nakamura, H. (2021). Reduction of oxidative stress and CRP levels in hemodialysis patients by hydrogen gas inhalation. Toseki Kaishi, 54(9), 433–439. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/54/9/54_433/_pdf/-char/ja

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すいかつねっと編集部
すいかつねっと編集部一般社団法人水素健康活用研究所

日本初の水素吸入総合情報サイト「すいかつねっと」運営。特定メーカーに属さない中立的な立場で、医師監修・ファクトチェック体制のもと、エビデンスに基づく情報を発信しています。

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公開日:2025/06/04
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公開日:2025/06/04

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