水素吸入器に水道水は絶対NG！精製水が必須な理由と選び方

水素吸入器に使用する水は、原則として『精製水』またはメーカー指定の専用水を選ぶ必要があります。

なぜなら、水道水やミネラルウォーターに含まれる不純物は、機器の故障や性能低下を招くだけでなく、生成される水素の質にも影響を与える可能性があるからです。

この記事では、なぜ精製水が最適なのか、水道水がNGな明確な理由、正しい水の選び方から管理方法、注意点まで、わかりやすく解説します。安全で効果的な水素吸入のために、ぜひご一読ください。

《この記事の執筆者》

水素くん

当サイト「すいかつねっと」の運営者。水素の可能性に魅了され、日々独自に探求する水素健康アドバイザー。主に海外の論文をもとに水素を研究し、少しでも水素を活用して幸せになれればと情報を発信。

なぜ水素吸入器には「精製水」が必要？

水素吸入器が「精製水」を必要とする主な理由は、機械の仕組みと生成される水素の純度に関係しています。

多くの水素吸入器は、水を電気分解（電気の力で水（H2O）を水素（H2）と酸素（O2）に分解する仕組み）して水素ガスを発生させます。この電気分解を安定的かつ効率的に行い、純度の高い水素ガスを得るためには、不純物を含まない純粋な水、すなわち「精製水」が最適なのです。

メーカーの取扱説明書に「精製水使用」と記載されているのは、機器の性能を最大限に発揮させ、安全に長期間使用してもらうためです。指定以外の水を使用した場合、予期せぬトラブルが発生する可能性があるため、必ずメーカーの指示に従いましょう。

一部、専用カートリッジなどで水道水を使用できる機種もありますが、それは例外的なケースです。

絶対NG！水素吸入器に「水道水」を使ってはいけない３つの理由

「精製水を用意するのが少し面倒…」「水道水なら手軽なのに…」そう思う気持ちも分かります。

しかし、水素吸入器に水道水を使用することは、様々なリスクを伴うため絶対に避けるべきです。

日本の水道水は世界的に見ても非常に綺麗で安全ですが、飲用としての安全性と、精密機器である水素吸入器への適合性は全く別の話です。水道水には、飲用には問題ないレベルのミネラル分（カルシウム、マグネシウムなど）や、消毒のための塩素（カルキ）などが含まれています。これらが水素吸入器に悪影響を与えるのです。

具体的にどのようなリスクがあるのか、3つの理由を見ていきましょう。

理由①：機械の故障・劣化を招く「ミネラル・不純物」

水道水に含まれるミネラル分や微細な不純物は、水素吸入器内部、特に水素を生成する重要なパーツである「電極板」に付着・蓄積しやすい性質があります。電気ポットの内側に白い水垢（スケール）が付くのと同じような現象です。

このスケールが電極板に付着すると、電気分解の効率が著しく低下したり、水の流れを阻害したりして、最終的には機械の故障や寿命を縮める大きな原因となります。精密に設計されている部品だからこそ、不純物の影響を受けやすいのです。

理由②：水素生成効率の低下や有害物質発生のリスク

水道水中の不純物は、単に機械に付着するだけでなく、電気分解プロセスそのものを妨害します。これにより、本来得られるはずの水素ガス発生量が減少してしまう可能性があります。

さらに深刻なのは、水に含まれる塩素イオン(Cl^–)などが電気分解されることで、人体に有害な塩素ガス(Cl2)などが発生するリスクもゼロではないということです。（※通常の使用状況で直ちに健康被害が出る濃度になる可能性は低いと考えられますが、リスクは避けるべきです）。

安全に純粋な水素を得るためには、不純物のない精製水の使用が不可欠なのです。

理由③：吸入する水素の「質」への影響

水素吸入の目的は、質の良い水素を体内に取り込むことです。

しかし、水道水を使用すると、前述のように不純物が混入したり、意図しない副生成物が発生したりする可能性があります。これにより、生成される水素ガスの純度が低下し、期待される効果が得られにくくなるかもしれません。

また、不純物を含んだミストを吸入してしまうという衛生面での懸念もあります。

「せっかく水素を吸入するなら、できるだけピュアな状態で」と考えるなら、やはり精製水を選ぶべきでしょう。

水道水以外も注意！水素吸入器に使えない水の種類

「水道水がダメなら、ミネラルウォーターや浄水器の水なら大丈夫？」と思うかもしれませんが、残念ながらこれらも基本的には水素吸入器への使用は推奨されません。

以下で、水素吸入器に使えない水とその理由を解説します。

水素吸入器に使えない水①：ミネラルウォーター

名前からも分かる通り、豊富なミネラル分を含んでいます。

これが水道水と同様に、機械内部への付着や電気分解への影響を及ぼす原因となります。

水素吸入器に使えない水②：浄水器の水

浄水器は、水道水中の残留塩素やトリハロメタンなどを除去してくれますが、ミネラル分は除去せずに残すタイプのものがほとんどです。そのため、水道水と同様のリスクが残ります。

RO水（逆浸透膜）タイプの高性能な浄水器であれば純水に近い水を作れますが、一般家庭への普及率は高くありません。

水素吸入器に使えない水③：アルカリイオン水

電気分解によって生成されますが、ミネラル分を含んでおり、水素吸入器の電気分解とは目的も仕組みも異なるため、使用は適していません。

結論として、メーカーが指定する精製水または専用水以外は使用しない、というのが安全のための鉄則です。

「精製水」ってどんな水？種類と選び方のポイント

精製水とは、水道水などからミネラルや塩素、その他ほとんどの不純物を可能な限り取り除いた純度の高い水のことです。「純水」とも呼ばれます。生成方法は、ろ過、イオン交換、蒸留、逆浸透（RO）といった方法があります。

この高い純度こそが、水素吸入器の安定動作と安全性を保つ鍵となります。ただし、「精製水」と名のつくものなら何でも良いわけではありません。種類と選び方のポイントを見ていきましょう。

水素吸入器に使える精製水とは？

水素吸入器に使用する精製水として最も一般的なのは、「日本薬局方（日局）精製水」です。これは、医薬品の製造や医療器具の洗浄などにも用いられる、国が定めた厳しい基準をクリアした高品質な精製水です。

ドラッグストアなどで比較的手に入りやすく、品質も安定しているためおすすめです。また、「コンタクトレンズ用精製水」も、基本的には純度の高い水ですが、防腐剤などが添加されている場合があるため注意が必要です。防腐剤無添加のものを選び、念のため水素吸入器メーカーに使用可否を確認するとより安心でしょう。

使ってはいけない精製水

ホームセンターなどで見かける「バッテリー補充液（バッテリー液）」も精製水の一種ですが、使用しない方が良いでしょう。その理由は、飲用・医療用とは製造管理基準が異なるためです。

無菌処理や異物管理が十分でないことがあり、

• 衛生面で雑菌や微粒子が混入する恐れ
• メーカー指定外の水を使うことで保証が無効になる恐れ

があるため、水素吸入器への使用は避けた方が安全です。

使う際は必ずラベルを確認し、「医療用」「コンタクトレンズ用」など人体使用を前提にした精製水を選びましょう。

失敗しない！精製水の選び方３つのポイント

安全で使いやすい精製水を選ぶために、以下の3つのポイントをチェックしましょう。

ポイント①：純度の確認

パッケージに「日本薬局方 精製水」や「RO水」「純水」などの記載があるか確認します。

可能な限り純度の高いものを選びましょう。成分表示も確認し、添加物がないかチェックします。

ポイント②：容量

水素吸入器の使用頻度に合わせて選びます。

精製水は開封すると雑菌が繁殖しやすくなるため、あまり頻繁に使わない場合は小さめの容量（例：500ml）を、毎日使う場合は大きめの容量（例：5L、20Lのボックスタイプ）を選ぶなど、使い切れるサイズを選ぶのが衛生的でおすすめです。

ポイント③：価格

容量や購入場所によって価格は異なります。

毎日使う場合は、大容量パックやオンラインストアでのまとめ買いなどを利用すると、1リットルあたりの単価を抑えられます。継続利用するものなので、無理なく続けられる価格帯のものを選びましょう。

精製水はどこで買う？主な購入場所とコスト比較

水素吸入に適した精製水は、意外と身近な場所で購入できます。

主な購入場所とそれぞれの特徴、そして気になるコストについて見ていきましょう。

ドラッグストア・薬局での購入

最も手軽に購入できるのがドラッグストアや薬局です。特に「日本薬局方 精製水」は多くの店舗で取り扱いがあります。

メリットは、必要な時にすぐに購入できる点、デメリットは、店舗によっては品揃えが少なかったり、500ml程度の小容量ボトルが中心で、大容量タイプは扱っていなかったりする場合があることです。また、重い水を持ち帰る手間もかかります。

価格は500mlで150円～200円程度が相場です。

オンラインストア（Amazon、楽天など）での購入

Amazonや楽天市場などのオンラインストアでは、様々なメーカーや容量の精製水が豊富に揃っています。

メリットは、5Lや20Lといった大容量のボックスタイプを自宅まで配送してもらえる点や、価格比較がしやすい点です。デメリットは、注文してから届くまでに時間がかかることや、少量購入だと送料がかかる場合があることです。

まとめ買いをすると、1リットルあたりの単価をかなり抑えることができます。

気になるコストは？1ヶ月あたりの水代を年間でシミュレーション

精製水のコストは、購入する容量や場所によって大きく異なります。

仮に、毎日に100mlの精製水※を消費すると想定してみましょう。

このように、購入方法によって年間のコストに大きな差が出ます。使用頻度やライフスタイルに合わせて、最適な購入方法を選びましょう。

以下で、それぞれの水素吸入器や水代、使用する精製水の量に応じたシミュレーションができます。ぜひ、ご活用ください
>> 毎月の水代の計算シート

精製水の正しい使い方と管理・保管方法

せっかく適切な精製水を選んでも、使い方や管理方法が間違っていると、品質が劣化したり、雑菌が繁殖したりする可能性があります。安全に使うためのポイントを抑えましょう。

開封後の使用期限

精製水は、塩素などの殺菌成分が含まれていないため、開封後は空気中の雑菌が混入・繁殖しやすい状態になります。

パッケージに明確な使用期限が記載されていない場合でも、開封後はできるだけ早く（目安として1～2週間以内、製品によっては数日）使い切るように心がけましょう。

適切な保管場所や取り扱い

保管場所は、直射日光を避け、ホコリなどが入らない冷暗所が適しています。冷蔵庫での保管は必須ではありませんが、温度変化が少ない場所が良いでしょう。

容器の口に直接触れたり、別の容器に移し替えたりする際は、雑菌が入らないよう清潔を保つことが重要です。

水素吸入器への補充頻度と量の目安

水素吸入器への水の補充頻度や量は、お使いの機種によって異なります。必ず取扱説明書の指示に従ってください。

一般的には、タンク内の水量が指定された下限ラインを下回る前に補充します。補充する際は、タンクの最大容量（MAXライン）を超えないように注意しましょう。水を入れすぎると、吹きこぼれたり、正常に動作しなかったりする原因になります。

また、長期間使用しない場合の対応も機器によって異なります。タンク内の水を抜いて乾燥させて保存する場合と、水を入れたまま電極などを水に浸しておく場合の両方があります。機器の取扱説明書を確認しましょう。

コスパ・品質で選ぶ！水素吸入器におすすめの精製水3選

精製水が必要なのは分かったけど、「種類がたくさんあって、結局どれを選べばいいの？」と迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。

ここでは、品質・コスパ・使いやすさの観点から、水素吸入器での使用におすすめの精製水を使用頻度や使い方に合わせて3つのタイプに分けてご紹介します。

ご自身の水素吸入ライフにぴったりの精製水を見つけるための参考にしてください。

【ヘビーユーザー向け】
毎日たっぷり使うなら「サンエイ化学 高純度精製水 20L」

毎日数時間、あるいは家族みんなで水素吸入をする方や、業務（サロン・クリニックなど）で使用する方には、大容量でコストパフォーマンスに優れた「サンエイ化学 高純度精製水 20L」が断然おすすめです。

1箱20Lで約2,800円（送料無料）となっており、1リットルあたり約140円と非常に経済的です。特に水素発生量が多いハイスペックな機器（例：1000ml/分以上）は水の消費も早い傾向にあるため、この大容量タイプが活躍します。

品質面でも、信頼性の高い「日本薬局方」の規格をクリアしており、ほとんどの水素吸入器で安心して使用できます。コック付きのを選べば、注ぎやすくて便利です。

注意点としては、20Lは約20kgとかなりの重量があるため、設置場所から吸入器への給水時に持ち上げたり、一度別の容器に移し替えたりする手間がかかる場合があります。力に自信のない方やご高齢の方は、扱いに注意が必要です。

【スタンダードユーザー向け】
週数回～毎日使うなら「サンエイ化学 精製水 2L×6本セット」

週に数回～毎日30分から1時間程度など、スタンダードな使い方をされる方には、扱いやすさとコスパのバランスが良い「サンエイ化学 精製水 2Lペットボトル」のセットがおすすめです。

こちらは2Lのペットボトルが6本入って約2,300円、1リットルあたり約195円となります。20Lタイプよりは割高になりますが、2Lずつなので開封後の劣化を心配しすぎることなく使い切れますし、給水時も女性やご高齢の方でも比較的扱いやすい重さです。

品質も日本製で「日本薬局方基準（精製水容器入）相当」とされており、安心して使用できます。保管スペースも20Lボックスタイプよりは省スペースで済みます。

【ライトユーザー・手軽さ重視向け】
たまに使う・少量で良いなら「日本薬局方 精製水 500ml」

「たまにしか使わない」「吸入器のタンク容量が小さい」「保管場所をあまり取りたくない」という方には、ドラッグストアなどでも手軽に購入できる定番の「日本薬局方 精製水 500ml」タイプが便利です。

最大のメリットは、多くの実店舗で入手しやすく、必要な時にすぐに買える点と、500mlという使い切りやすい容量で、開封後の衛生面でも安心感がある点です。例えば、吸入器のタンク容量がちょうど500mlであれば、計量せずに1本そのまま注ぐだけで済む手軽さもあります。

価格は1本あたり（500ml）150円～200円程度が相場ですが、1リットルあたりの単価で考えると、他の大容量タイプに比べて割高になります。もし使用頻度が少し増えそうなら、オンラインストアなどで販売されている500ml×10本や20本セットなどを検討すると、少しお得に購入できる場合があります。

水素吸入器と「水」に関するよくある質問

ここでは、水素吸入器と使用する水に関して、よく寄せられる質問をまとめました。ぜひご参考ください。

Q1. 精製水を切らしてしまった！応急処置は？

原則として、精製水以外の水は使用すべきではありません。応急処置として他の水を使うことも推奨されません。一時的に使用を中断し、速やかに精製水を購入・補充してください。

万が一、どうしてもという状況でも、自己責任となり、故障のリスクがあることを理解しておく必要があります。

Q2. 間違えて水道水を入れてしまった場合の対処法は？

気づいた時点で直ちに使用を中止し、タンク内の水道水を完全に排水してください。

その後、少量の精製水でタンク内を数回すすぎ洗いし、再度新しい精製水を規定量まで入れてから使用を再開します。可能であれば、メーカーのサポートセンターに連絡し、指示を仰ぐのが最も安全です。

Q3. 精製水を使わずに故障したら保証は適用される？

取扱説明書で指定された水以外を使用して故障した場合、メーカー保証の対象外となる可能性が高いです。

修理費用が自己負担になるリスクがあるため、必ず指定された水を使用しましょう。保証規定については、お使いの機種の取扱説明書や保証書をよくご確認ください。

Q4. 精製水によって水素の効果は変わる？

「日本薬局方 精製水」など、適切な純度の精製水であれば、製品による水素発生量や効果の差は基本的にないと考えられます。

重要なのは、不純物を含まない純粋な水を使用することです。ただし、吸入器の機種や性能によって発生する水素濃度や量は異なります。

Q5. 水交換やタンクの掃除はどのくらいの頻度ですべき？

これも機種によって推奨される頻度が異なります。取扱説明書を確認するのが最も確実です。

一般的には、衛生面を考慮し、タンクの水は2週間〜1ヶ月で交換することが推奨される場合が多いです。

また、タンク内部の定期的な洗浄（例：週に1回など）も、雑菌の繁殖を防ぎ、清潔に保つために推奨される場合があります。洗浄方法も取扱説明書に従ってください。

まとめ：安全・効果的な水素吸入は「正しい水選び」から

今回は、水素吸入器に使用する水について、なぜ精製水が必要なのか、水道水などがNGな理由、そして正しい精製水の選び方や管理方法まで詳しく解説しました。

重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

少しの手間を惜しんで誤った水を使ってしまうと、せっかくの水素吸入器が台無しになるだけでなく、思わぬトラブルにつながる可能性もあります。

正しい水を選び、適切に管理することが、安全かつ効果的に水素吸入を続けるための第一歩です。ぜひ、今日からの水素ライフに役立ててください。