精索静脈瘤

精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)とは、精索静脈という部位にできた瘤(コブ)のことです。男性の約10〜20%に見られ、男性不妊の原因の約30%を占めるとされています。

男性の陰嚢(きんのう)、つまり睾丸(こうがん)を包んでいる袋を触ると、睾丸の上方に硬くて細長い管が感じられます。これは精索と呼ばれ、男性の生殖に重要な役割を果たしています。精索は、精子を運ぶ精管、血液を運ぶ血管(動脈と静脈)、神経、そしてリンパ液を運ぶリンパ管の集まりです。

その中の一つ、睾丸から心臓に血液を送り返す役割を持つ静脈を精索静脈と言います。睾丸は体の中で心臓よりも低い位置にあるため、血液が逆流しないようにするための特別な弁がこの静脈には備わっています。これにより、正常な状態では血液は一方向にしか流れません。

しかし、この弁が正しく機能しない場合、血液の逆流が生じて精索内の静脈が蛇行し、拡張すると「精索静脈瘤」が発生します。

主に思春期以降に発生し、その約80%が左側に認められます。これは、左側の精索静脈が左腎静脈に合流するための長い経路をとることに起因します。この長い経路が、左側に精索静脈瘤が形成されやすい理由です。一方で、右側の精索静脈は下大静脈に直接合流するため、精索静脈瘤が形成されにくい傾向があります。多くの場合、精索静脈瘤は無症状ですが、まれに痛みを伴うこともあります。

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