バイオマーカーは、病気があるかどうか、またはその病気がどのような進行状況にあるかを示す、生体の中で測定可能な指標です。これには、血液検査で見られるたんぱく質の量のような血中成分、血圧、心拍数、心電図などの生理的なデータが含まれます。これらの指標は、病気の診断、病状の監視、治療の効果を判断するために用いられ、客観的な健康状態の評価に役立ちます。
バイオマーカーはその性質に応じて、画像によって評価されるイメージングバイオマーカー（例：CTやMRIによる検査結果）、血液中などで測定される分子バイオマーカー、特定の疾患（例えばがん）の進行を示す物質の増加を示す腫瘍マーカー（例：前立腺がんを示すPSA）など、様々な種類に分けられます。
バイオマーカーの利用は、現在主に治療の効果を評価する目的で行われていますが、疾病の早期発見や予防のための指標としてのさらなる活用が期待されています。これにより、将来的にはより個別化された医療の提供や、病気の予防戦略の策定に貢献することが見込まれます。
