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研究報告

放射線治療後の難聴に対する水素吸入の効果

Effect of Hydrogen Inhalation Therapy on Hearing Loss of Patients With Nasopharyngeal Carcinoma After Radiotherapy(放射線治療後の鼻咽頭癌患者における難聴に対する水素吸入療法の効果)
放射線治療後の鼻咽頭癌患者において、4週間の水素吸入治療は、耳管機能障害のスコアと気導および骨導の聴力閾値を有意に改善した。
  1. 13分で読める詳細解説
    1. 結論
    2. 研究の背景と目的
    3. 研究方法
    4. 研究結果
    5. 論文情報
  2. 2専門家のコメント

3分で読める詳細解説

結論

水素吸入は鼻咽頭癌治療後の難聴改善に有望なリハビリ療法である。

研究の背景と目的

鼻咽頭癌(NPC)は頭頸部の悪性腫瘍の中でも一般的であり、主に放射線治療や化学療法と放射線治療の併用で治療される。治療後の長期生存者では、聴覚系の損傷が避けられず、難聴が一般的な後遺症となっている。これまで有効な治療法は確立されておらず、本研究は水素吸入療法がこれらの患者の聴力改善に有効かどうかを評価することを目的とした。

研究方法

  • 対象: 放射線治療後に難聴を発症した鼻咽頭癌患者17名(34耳)
  • 治療: 水素吸入(2.0 L/minの水素と1.0 L/minの酸素を含む混合ガス)を4週間から12週間実施。1日3〜6時間吸入。
  • 評価方法:
    • 耳管機能障害スコア(ETDQ-7)
    • 気導閾値と骨導閾値
    • 鼓膜検査スコアとティンパノグラムスコア

研究結果

  • 耳管機能障害スコア: 平均スコアが3.25±2.00から2.59±1.65に有意に減少 (P=0.0293)
  • 気導および骨導閾値:
    • 気導閾値: 74.69±27.03 dBから66.88±20.88 dBに改善
      • 骨導閾値: 45.70±21.58 dBから40.94±18.93 dBに改善
      • 4週間後の気導閾値改善: P=0.0027
      • 4週間後の骨導閾値改善: P=0.0404
  • 副作用: 鼻血、胸痛、呼吸困難、吐き気、嘔吐、めまい、耳痛、アレルギー反応は観察されず

Appendix(用語解説)

  • 耳管機能障害スコア(ETDQ-7): 耳管機能の評価に使用される7項目の質問票。高いスコアは症状が重いことを示す。
  • 気導閾値: 外耳から内耳に至る音の伝達の測定値。数値が低いほど聴力が良好。
  • 骨導閾値: 頭蓋骨を通じて内耳に音を伝える測定値。数値が低いほど聴力が良好。
  • ティンパノグラムスコア: 中耳の圧力と鼓膜の動きを測定する検査。高いスコアは異常を示す。

論文情報

タイトル

Effect of Hydrogen Inhalation Therapy on Hearing Loss of Patients With Nasopharyngeal Carcinoma After Radiotherapy(放射線治療後の鼻咽頭癌患者における難聴に対する水素吸入療法の効果)

引用元

Kong, X., Lu, T., Lu, Y. Y., Yin, Z., & Xu, K. (2022). Effect of Hydrogen Inhalation Therapy on Hearing Loss of Patients With Nasopharyngeal Carcinoma After Radiotherapy. Frontiers in medicine, 9, 828370. https://doi.org/10.3389/fmed.2022.828370

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公開日:2024/06/23
目次
  1. 3分で読める詳細解説
    1. 結論
    2. 研究の背景と目的
    3. 研究方法
    4. 研究結果
    5. 論文情報
  2. 専門家のコメント

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公開日:2024/06/23
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