ラニナミビル(Laninamivir)は、インフルエンザ治療に使用される抗ウイルス薬です。この薬はノイラミニダーゼ阻害剤の一種で、商品名としてはイナビルとして知られています。ラニナミビルは2010年に日本で製造承認を受け、第一三共によってCS-8958という開発名で研究開発されました。
ラニナミビルの作用機序は、インフルエンザウイルスの増殖に必要なノイラミニダーゼ酵素の活動を阻害することにあります。ノイラミニダーゼは、ウイルスが細胞膜からシアル酸を切断して新しいウイルス粒子を放出する過程に関与しています。ラニナミビルによるこの酵素の阻害は、ウイルスの増殖と拡散を抑制します。