アミラーゼは、私たちの膵臓や唾液腺に存在する消化酵素で、ジアスターゼとも呼ばれます。主に、糖類であるα-グルカンを分解する働きを持っています。このアミラーゼの量を血液や尿で測定することで、膵臓の健康状態をチェックすることができます。膵臓や唾液腺に何らかの炎症や異常がある場合、血液中のアミラーゼの値が通常よりも高くなることがあります。
アミラーゼ値の検査は、特に膵臓の病気を調べる際に重要です。この数値が基準値よりも高い、または低い場合、何らかの健康上の問題がある可能性が示唆されます。血清中の基準値は44~132U/L、尿中では50~500U/Lとされていますが、これは測定方法やラボによって異なることがあります。
アミラーゼ値は食生活にも影響を受けるため、糖質制限や絶食をしていると値が低くなり、逆にタンパク質や脂質の摂取が多いと高くなることがあります。特に値が極端に低下している場合は、膵臓が重大なダメージを受けている可能性が考えられます。
このように、アミラーゼ値は膵臓や消化系の状態を把握するための重要な指標ですが、自覚症状がないことも多いため、定期的な検査が推奨されます。これにより、早期に疾患を発見し、適切な治療を行うことができるようになります。