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【医師監修】もう我慢しない!更年期障害のめまいを水素吸入で改善?

【医師監修】もう我慢しない!更年期障害のめまいを水素吸入で改善?

《この記事の執筆者》

「最近、急に立ち上がるとふらっとする…」

そんな症状、気になりながらも「年齢のせい」と見過ごしていませんか? 実はそれ、更年期に多く見られる「めまい」のサインかもしれません。

女性ホルモンの乱れからくるこの症状は、日常生活に影響を与える辛いもの。多くの女性が対処法を探し求めています。

そこで注目されているのが、水素吸入の抗酸化作用。最近の研究では、この作用がめまいの改善に役立つ可能性が示唆されています。

この記事では、更年期障害によるめまいの原因から対策、水素吸入の期待される効果まで、科学的根拠に基づいて詳しく解説します。

すいかつねっとのエビデンス評価
2.0

水素吸入が更年期障害のめまいを改善する可能性が抗酸化作用を通じて示唆されているが、現段階では間接的な根拠に留まる。さらなるヒトを対象とした臨床研究が必要。

すいかつねっとのエビデンス評価基準はこちら)

更年期障害のめまいについて

更年期障害のめまいについて

更年期とは閉経前後10年間の時期を指し、急激な女性ホルモンバランスの変化が生じることで心身にさまざまな不調が現れやすい時期です。つらい症状によって日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と呼びます。

更年期障害の症状の現れ方は個人差がありますが、めまいもつらい症状の一つです。症状が強い場合は外出が困難になるなど活動性の低下を引き起こすケースも少なくありません。

まずは、更年期障害のめまいの原因、症状、治療方法について詳しく見てみましょう。

更年期障害のめまいの原因

更年期障害によるめまいの根本的な原因は、女性ホルモンバランスの乱れによる内耳(耳の奥の部位)の機能の低下です。

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは自律神経バランスを整える働きがあります。更年期障害ではエストロゲンの減少によって自律神経バランスが大きく乱れ、血流が悪化することで体のバランスを司る内耳の機能に異常が生じやすくなると考えられています。

また、更年期障害では自律神経バランスの乱れによる睡眠不足や血圧の変動などがめまいの原因となる不調を引き起こすケースがあります。これらの不調がめまいにつながる場合もあります。

更年期障害のめまいの症状

更年期障害のめまいには次のような特徴があります。

めまいの症状
  • 周囲がぐるぐる回っているような感覚になる
  • 急に立ち上がるとふらふらする
  • 動悸、頭痛、不安感など他の更年期障害の症状を伴いやすい

更年期障害で生じるめまいの多くは周囲が回るように感じる「回転性めまい」です。

一方で、睡眠不足やストレスなどが原因の場合には体が揺れているように感じる「浮動性めまい」が現れやすいとされています。

更年期障害のめまいの治療方法

更年期障害のめまいに対する治療方法は、重症度によって大きく異なります。

軽度な症状のみであれば、運動、食事、睡眠、ストレス管理など基本的な生活習慣を整えることで改善しやすく、症状とうまく付き合いながら生活している女性も多いでしょう。

一方で、日常生活に支障を来すような強いめまいが生じる場合には、めまいを改善するための薬物療法、不足したエストロゲンを補うホルモン補充療法を行う必要があります。

更年期障害によるめまいは加齢のせいと軽く思われがちですが、つらい症状に悩んでいる場合は医療機関で相談してみましょう。

水素吸入が更年期障害のめまいを予防・改善する可能性

めまいは、更年期障害で生じやすいつらい症状の一つです。重症な場合には、予期せぬ場所で強いめまいが生じるため外出ができなくなり、日常生活に大きな影響を及ぼすケースも少なくありません。

これまでにも更年期障害のめまいを予防、改善する新たな方法を見出す研究が重ねられてきました。現在のところ、水素吸入が直接的に更年期障害のめまいを予防したり改善したりするという研究結果は報告されていません。

一方で、水素吸入にもある抗酸化作用がめまいの予防や改善に役立つ可能性を示した研究結果が報告されています。具体的な内容を詳しく見てみましょう。

活性酸素が更年期障害のめまいの発症に関わっている?

2014年、台湾の研究チームは活性酸素が更年期障害でも生じる内耳の機能異常によりめまいを引き起こすことを示す研究結果を報告しました1)。

この研究は慢性的に内耳性のめまいがある患者15名と健康な人15名を対象に、めまいの症状や血液中の抗酸化作用を示すたんぱく質(SIRT1)の発現量を検証しています。

その結果、以下のようなことが明らかになっています。

研究の主な結果
  • 慢性的なめまいがある患者は健康な人と比べてSIRT1が少なく、活性酸素が多い
  • リハビリテーションによってめまいが改善した患者はSIRT1が増えて活性酸素も減少した

水素吸入が更年期障害のめまいを予防する可能性

更年期障害では体内の活性酸素が増加することがこれまでの研究からも明らかになっています2)。

今回の研究結果も総合して考察すると、内耳の機能低下による更年期障害でのめまいの発症には活性酸素の増加が関わっており、活性酸素を抑えられれば発症を予防できる可能性があると考えられます。

この説が正しければ、活性酸素を効率よく除去できる水素吸入には更年期障害のめまいを予防できる働きが期待できるでしょう。

限られた人数を対象にした研究であるため、今後はさらに大規模な研究が進展し全貌が解明される日を期待します。

抗酸化物質が内耳の機能低下によるめまいを改善する?

2022年、日本の研究チームは抗酸化物質の投与が内耳性のめまいを改善する可能性を持つとする総説論文を発表しました3)。

総説論文とは、これまで行われてきたさまざまな研究結果をまとめて新たな結論を導き出す論文のことです。この総説論文では、体のバランスを司る内耳の機能は活性酸素によってダメージを受けやすく、ビタミンC、カルニチン、ポリフェノール、イチョウ葉エキスなどの抗酸化物質によって改善する可能性を示しました。

水素吸入が更年期障害のめまいを改善する可能性

今回の総説論文では、抗酸化物質の投与が更年期障害のめまいの原因でもある内耳機能低下とめまいを改善させる可能性が示されています。

水素吸入にも強い抗酸化作用があるため、同様の効果が期待できる可能性は高いでしょう。

まだ水素吸入の効果を検証する研究は行われていませんが、研究が進み水素吸入が更年期障害のめまいを改善する一助となることを期待しましょう。

【私はこう考える】水素吸入と更年期のめまい

めまいは日常生活に支障を及ぼす可能性が高い症状であり、更年期障害で生じやすい症状の一つでもあります。しかし、更年期障害の症状は「加齢の影響」、「誰にでもある症状」など軽く思われがちであるのも事実です。

つらい症状を抱えながら生活している女性も多いでしょう。

強い症状があるときは医療機関でのホルモン補充療法などを行う必要があります。一方で、我慢できる症状であれば生活を見直して症状とうまく付き合っていくケースも少なくありません。

今回ご紹介した2つの研究結果から、水素吸入は更年期障害のめまいの予防や改善に役立つ可能性が示唆されたと考えます。まだ理論的考察の域ではありますが、更年期障害のめまいの発症には活性酸素が関わっていること、抗酸化物質によって症状改善が認められたことが明らかになりました。

限られた人数を対象とした研究でもあり確実な効果があると言える段階ではありませんが、水素吸入に秘められた可能性を探る上で有益な研究結果であると言えるでしょう。

今後もさらに研究が進み、水素吸入がより広く活用される日が来ることを期待します。

参考文献
  1. Kao, C. L., Tsai, K. L., Cheng, Y. Y., Kuo, C. H., Lee, S. D., & Chan, R. C. (2014). Vestibular rehabilitation ameliorates chronic dizziness through the SIRT1 axis. Frontiers in aging neuroscience6, 27. https://doi.org/10.3389/fnagi.2014.00027
  2. Doshi, S. B., & Agarwal, A. (2013). The role of oxidative stress in menopause. Journal of mid-life health4(3), 140–146. https://doi.org/10.4103/0976-7800.118990
  3. Kishimoto-Urata, M., Urata, S., Fujimoto, C., & Yamasoba, T. (2022). Role of Oxidative Stress and Antioxidants in Acquired Inner Ear Disorders. Antioxidants (Basel, Switzerland)11(8), 1469. https://doi.org/10.3390/antiox11081469

このコラム記事は、一般的な医学的情報および最新の研究動向をもとに作成しておりますが、読者の方の個別の症状や体質などを考慮したものではありません。また、医学的アドバイス、診断、治療に代わるものではなく、特定の製品や治療法の効果・効能を保証、証明するものでもありません。健康上の問題がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、医師などの専門家に必ずご相談ください。本コラム記事の情報をもとに被ったいかなる損害についても、当方は一切の責任を負いかねます。

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